リーチ式フォークリフトについて
フォークリフトの基本的な種類としましてリーチ式フォークリフトとカウンター式フォークリフトの2種類のフォークリフトがあります。
今回は、リーチ式フォークリフトをご紹介します。
■リーチ式フォークリフトの特徴
リーチフォークリフトの特徴としまして下記の項目が挙げられます。
①立って操縦を行う
②フォークとマストが、前後に伸び縮みする(リーチレバー操作で前後に動く)
③ブレーキペダルを踏みながらアクセルレバー(前後進)操作を行います。
(アクセルレバー(前後進)を使い減速し停車します。)
④小回りが利く(ドライブタイヤ1本で駆動と旋回を行うので最小回転半径が小さい)
⑤屋内専用で狭い箇所に適している(バッテリー式で排気ガスがでません)
※バッテリーの引き出し方法は、各メーカーや機種によって違います。
これらの特徴を活かして狭い場所で行う荷役作業等に力を発揮しバッテリー式で排ガスもでないので屋内で利用されることが多いです。
※各メーカーによりレバーの配置、名称が異なります。
この学ぶ君コーナーのその38をご参照ください。
■リーチ式フォークリフトの注意点
リーチ式フォークリフトの注意点としましては、ブレーキのかけかたです。
車や、カウンタ式フォークリフトとは仕組みが違い【踏むとブレーキが解除】され【離すとブレーキがかかる】という仕組みで通常走行時は、ブレーキペダルを踏みながら走行し、離すとブレーキがかかります。
但し、ブレーキペダルのブレーキは、車やカウンター式で言うサイドブレーキ的な役割となります。
ブレーキペダルのみによる停車は、立って操縦を行っているので操縦席から振り落とされ惰性で挟まれたり、乗り上げられた等の事故が発生しておりまた、ドライブタイヤが偏摩耗し走行中にガタゴトと音がしたり車体が揺れたりすることに繋がります。
必ず停車する場合は、進行方向と逆側にアクセルレバーを倒し減速し停車させてからブレーキペダルを離すようにしてください。
■備考(豆知識)
リーチ式フォークリフトは、正式名称よりもプラッターという名称を呼ばれることが多いフォークリフトです。
今回プラッターと呼ばれる由来についてご紹介します。
日本初のリーチ式フォークリフトは日本輸送機(現在の三菱ロジスネクスト)が1958年に初めて発売しました。
プラッターの名前は駅のプラットホームからきています。
プラッターは、日本初のリーチ式フォークリフトとして、日通技研(当時)の協力を仰ぎなが
ら、当時の設計課長(山田敏郎)を中心に開発が進められ、昭和33 年に1 号車が誕生しました。
この国産初のリーチ式フォークリフトは、秋葉原駅に配備されて、荷役作業に就きました。
プラッターの商品名は、当初目的とした作業場所が鉄道のプラットフォームであったことに由来して命名されました。
発売以来半世紀を超え、プラッターは屋内作業用の定番フォークリフトとしてクリーンな環境現場が多い食品流通、各種製造、倉庫など様々な業種のお客様に広く使用され、リーチ型フォークリフトの代名詞としてご愛顧いただいています。
現在、常に時代の先端技術を取り入れたニチユの看板機種として市場をリードしており、スタンダード車以外に全方向タイプ・防爆タイプ・サイドフォークタイプなど9 タイプの豊富な機種バリエーションを揃え多様な市場ニーズへの対応を可能としています。(物流ニュースより)
環境に配慮したリーチ式フォークリフトは、今から63年前に発売し活躍してきました。
多くの方が正式名称よりもプラッターという機種名称で呼ぶことが多い由来となっています。